東京支部では、日常生活や仕事の中のストレスや苦難を乗り越えるための知識や工夫を産業カウンセラーの立場からお答えし、ブログで紹介することで、少しでも皆さんのお役に立てればと考えます。
第35回は、産業カウンセラー・公認心理師・キャリアコンサルタントとして活躍する野村式栄さんです。ぜひご一読いただければと思います。
※相談内容・相談者は、実際に寄せられている内容を加工・編集しており、実際の相談内容をそのまま掲載したものではございません。
【ご相談：30代女性 Fさん】
高校卒業の時に就職活動をしたのですが、なかなかうまくいかず、地元の居酒屋のホールでアルバイトをした後、接客業務を活かしたいとホテルのフロントでの仕事に就きました。 |
Fさん、ご相談ありがとうございます。
Fさんは、高校ご卒業後、10年以上接客のお仕事をご経験されているのですね。毎日たくさんのお客様との接客、職場での人間関係もうまくやってこられたこのご経験はとても大きいのではないかなぁと思いました。
今回、リーダー職としてのお声がかかったのも、Fさんのお仕事ぶりが会社から評価された結果ということでしょう。
とはいえ、不規則な仕事はこれからのことを考えると不安ですよね。事務職をご希望ということですが、事務職といっても一般事務や営業事務などいろいろあります。また、夜勤がない仕事はそれ以外にもっとありそうですよね。ご相談を拝見すると、「事務職をしたい」というよりは、「働き方を変えたい」ということなのかな、と想像しました。
今のお仕事はご自身でも”やりがいを感じる“と感じておられるようなので、今後のキャリアの選択肢を広げる意味でも、一度ご自身の「スキル」と「やりがい」の棚卸しをしてはいかがでしょうか？
「スキル」については、ホテル内の業務のほかに、語学や臨機応変に対応する力など、どんな仕事でも求められるスキルもあるので、ご自身ができることを思いつく限り書いてみましょう。「当たり前」と思っていることほど強みになります。
「やりがい」については、人によってお仕事をする上でのモチベーションが上がるポイントが違います。「こんな時、こんな役割にやりがいを感じた」など、エピソードと共に思い出してみてくださいね。
この棚卸しをした上で、ハローワークへ相談したり、キャリアコンサルティングを受けると、よりご自身が納得感のある働き方が見つかる可能性が広がります。
ちなみに、今働かれているホテルで、本社など夜勤のないお仕事や役割もあるのでしょうか？ もしあるのであれば、働き方を変える職場のひとつとして、今の職場で新たな役割に挑戦するという道もあるかもしれませんね。
Ｆさんが、よりやりがいと幸せを感じられる働き方を見つけられることを応援しています。
| 野村 式栄（のむら・のりえ） 産業カウンセラー、公認心理師、キャリアコンサルタント、２級キャリアコンサルティング技能士、東京支部登録講師 企業の相談業務、研修講師など、「働く人のWell-being」に関わる活動をしている。 著書『人生の快適解をつかむ！３つの習慣～テレワーク時代のセルフマネジメント』 |
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