~本記事は、当協会の相談室契約企業様に3か月に1度、お届けしている「相談室だより」に掲載した内容です~
コロナの波や、円安、物価高とスッキリしない日常生活が続いていますね。日照時間の減少や、寒さが原因で鬱々とした気持ちになる方もいらっしゃるかもしれません。そして、年末年始は忙しさも重なり、社内でも不調を抱える方が増える時期ではないでしょうか。
休職し、不安で一杯の時には、主治医や産業医との会話だけだと心細いというご意見はよく伺います。また、上司が部下のお話を聴いていただくと、安心するというお話も伺う一方で、休職の原因が業務や上司、先輩である場合も多々あり、外部や内部カウンセラーに話を聴いてもらう方が、気が楽だということも聴かれます。
心理の専門家のサポートを十分に受けずに復職すると、自分自身と落ち着いて向き合う機会が確保しづらく、休職が長引いたり、休職した要因がわからず、すっきりした気持ちで復職できなかったり、休職を繰り返す可能性も高まる場合もあります。充分に治療や療養、心の整理をし、着実に復職してもらうためにも、相談室をご活用いただければと思います。今は相談室までお越しにならなくても、電話やオンライン(Zoom)でお話する事もできます。外に出られなくても、今はカウンセリングが受けられる時代なのです。
今回は休職から職場に定着する一連の流れの中で、カウンセラーができる支援について改めてまとめてみました。
【休職前】 体調不良を訴えていたり、見るからに具合が悪い人がいる。 →カウンセラーがお話をお聴きし、気持ちの整理や、必要に応じて受診を勧めることもできます。カウンセリングを勧めるのが難しい、ご本人が抵抗を示される場合は、ご自身の対応についてカウンセラーにご相談ください。 |
【休職中】 主治医の許可のもと、定期的にカウンセラーが休職者のお話を伺い、生活サイクルの整え方を助言したり、溜まっているストレスについてお聴きします。なぜ休職が必要なほど不調になったのか、そして今後どうしたらメンタル不調にならず働いていけるのかをカウンセラーと一緒に考えます。 休職者がご自分を理解し、セルフケアを身につけるようサポートいたします。 |
【復職後】 出勤初日は強い緊張を伴うと聴きます。復職するためには、休職者はお気持ちを楽にしておく事も重要です。そして、更にストレス耐性を高めるため、継続してセルフケアを実践していただいたり、不安なお気持ちを聴き取って、スムーズな定着のサポートをいたします。 |
相談室では、休職期間が会社とご本人にとって無駄にならないよう、後々会社に貢献できるよう、出来るだけ人間としての成長をサポートすることを心がけています。
元気な時も、元気でない時も、お互い助け合って、組織の維持向上を目指していけるとよいですね。当協会はいつも貴社の良いパートナーでありたいと考えております。
<文> 賀澤 美樹(かざわ・みき) 一般社団法人日本産業カウンセラー協会シニア産業カウンセラー、公認心理師(国家資格)、キャリアコンサルタント(国家資格)、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅰ種/Ⅱ種。 東京相談室カウンセラーの他、多数の企業カウンセラーを経験。各企業の相談室運営に関してコンサルティング業務も行っている。 |
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