東京支部では、日常生活や仕事の中のストレスや苦難を乗り越えるための知識や工夫を産業カウンセラーの立場からお答えし、ブログで紹介することで、少しでも皆さんのお役に立てればと考えます。
第38回は、メンタルヘルス対策やハラスメント防止研修の講師、産業カウンセラーおよびキャリアコンサルタントとして活動する小磯和俊さんです。ぜひご一読いただければと思います。
※相談内容・相談者は、実際に寄せられている内容を加工・編集しており、実際の相談内容をそのまま掲載したものではございません。
ご相談ありがとうございました。新たな経験を期待して働き始めたのに、ベテランの先輩派遣社員と働くのが苦痛になってきたのですね。話しやすい先輩と思っていたのに突然態度が急変し、まるで別人のようになってしまった…。辞めたくはないのに困ったなというお気持ちが伝わってきました。
職場は仕事をする場なので、上司や同僚とプライベートを含めて仲良くなる必要はないと思います。仲良くなれるに越したことはないですが、そもそも全ての人と仲良くなれるとも思えません。たとえ表面的な人間関係であっても、仕事が回っていればそれで問題ないと割り切るのもありかと。
ですが、仕事に支障を来たすのであれば職場としても問題です。ポイントは“業務上の支障”に注目することだと思います。
まだ慣れない仕事であれば、「ミスを防ぐために確認が必要です」という考えを①先輩に伝えてみてはどうでしょうか。自分からの関わり方を変えることで相手が変わるかもしれません。
また、②上司に相談するのも良いかと。ミスが発生すれば上司も困ることになります。
その背後に部下同士の人間関係があるとなれば放置はできないでしょう。言いにくければ③派遣元に相談し、派遣元から上司に伝えてもらうのも一案です。他にも、派遣社員の辞職が続いたと教えてくれた④社員に相談することは可能でしょうか。
ところで、総務の仕事に就いたのは、希望してのことでしょうか。職業キャリアには色々な考え方があり、専門性を高めるために特定の仕事を続ける人もいれば、様々な仕事を経験しながら力を発揮し続ける人もいます。
運・ご縁・ご恩を大切にして、その時・その場で柔軟に対応していく。そんな考えであれば、新たな派遣先を探すのも好いですね。
業務上の支障に注目することを提案しましたが、ご自身のキャリアを振り返る好機という捉え方もあるだろうと思いました。
読み進めていただき感謝します。何かしらのお役に立っていれば幸いです。
小磯 和俊(こいそ・かずとし) 『啓和講』の屋号で「人と組織の健康を希究する」をテーマに事業を営む。メンタルヘルス対策やハラスメント防止研修の講義、産業カウンセリングおよびキャリアコンサルティング、また整躰等の業務に日々携わっている。 |
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