🌱2024年1月8日(月・祝)13:00から、オンラインで開催された講座の開催報告です。
いま、発達障害など学習面や行動面で特別な支援を必要とする小・中学生は、1割近く(8.8%)いると言われています。この講座は、一人ひとりの子どもに合う学び方を発見し支援する方法として「学びのユニバーサルデザイン(UDL)」を学ぶために開催されました。
講師は、昨年度に引き続き石隈利紀(いしくまとしのり)先生です。先生は東京成徳大学大学院心理学研究科長、教授・学校心理士SV、公認心理師として、子どもたち本人や保護者、特別支援学校の教員などへの心理教育的援助サービスの実践と研究をされています。
今回は、産業カウンセラーだけでなく、一般からのお申し込みも含め23名の方に参加していただきました。
【UDL(Universal Design Learning)とは】 *「やる気スイッチ」 やる気になるスイッチ *「情報スイッチ」 学びやすい情報の見せ方・扱い方 *「表現スイッチ」 学んだ結果の自分らしい表現 この3点から、子どもに合った学習方法を見つけ、子どもが使えるようになるための方法です。 |
講座では、まず発達障害や不登校、そしてその他の事情から学校生活に困難さを感じている子ども達への支援について考えていきます。発達障害に関する基礎知識を踏まえたうえで、「学びのユニバーサルデザイン」や、一人ひとりに合った学習の仕方(多様性)を大切にすることを、先生からわかりやすく解説していただきました。
また、先生は環境と子どもとの相互作用にも触れ「環境調整の必要な子どもへの対応や子どもの自助資源、援助資源を活用した個別支援の必要性」についても説かれました。
子どもの抱える「どうして私はできない?」という思いを、成長とともに「どうせ私はできない」に変えないために、支援者はどうしたらよいのでしょうか。子どもたちがそれぞれ「学習のエキスパート」となるための支援の重要性を強く感じました。
質問事項についても、石隈先生には初心者から専門職の方までの幅広い質問に細やかに答えていただきました。グループワークやチャットにも先生自ら参加され、オンラインで画面越しの研修ではありましたが対面と変わらない内容の濃い研修となりました。
【参加者の声】 ・話ばかりしてしまう子どもへの対応について質問し、傾聴して要約するような産業カウンセラーと同じ対応をすればいいのだとお聞きし、目からウロコが落ちる思いでした。 ・ずっと「ここでダメなら他でもダメ」の固定概念にとらわれていたのですが、多様性とかユニバーサルデザインなどをよりはっきり認識できました。ありがとうございました。・少人数のグループワークでは、素敵なエピソードも伺えて気持ちがわくわくしました。 ・質疑応答の時間が多くあり、具体的な場面での対応の選択肢が増えました。講師の回答の仕方もとても学びになりました。 ・子どもがつまずいたときに頑張るのは大人。確かにそれこそがその子に合った個別支援ということなのだな、と感じました。他の参加者からの質問に対する先生の回答はどれも心から納得することが多く、大変学びの多い講座となりました。このような貴重な機会をいただき、ありがとうございました。 ・対面の方が講義しやすいとは思いますが、小さい子どもがいるのでオンライン開催で助かりました。 ・もう少し時間が長いとよかったです。話題が豊富で駆け足感がありました。 |
社会貢献推進部では、2024年度もたくさんの講座を開催しています。
今後の予定はこちらからご覧ください。お申し込みもお待ちしています。
【講座情報・研修情報】https://www.counselor-tokyo.jp/course