こころのレシピ Vol.9
「睡眠がうまく取れない」

2020年5月26日

東京支部では、この時期に寄せられているご相談について、ストレスや苦難を乗り越えるための知識や工夫を産業カウンセラーの立場からお答えし、ブログで紹介することで、少しでも皆さんのお役に立てればと考えます。
第9回は、看護師・産業カウンセラーとして活躍する一色美佳さんの登場です。ぜひご一読ください。

※相談内容・相談者は、実際に寄せられている内容を加工・編集しており、実際の相談内容をそのまま掲載したものではございません。

【ご相談:Kさん 女性・大学講師・40代】
大学で講師の仕事をしています。新型コロナの影響で、この1か月はオンライン授業の準備に追われ、在宅と時々ですが大学にも出勤して、カリキュラムや講義資料の作成等をしています。
新型コロナで気持ちが落ち着かなかったこともありますが、最近気になるのは睡眠についてです。この1か月くらい寝つきが悪く、ようやく寝ても夜中の2時頃には目が覚めてしまい、布団の中で悶々としてしまいます。私自身PCがあまり得意ではないものですから、慣れないオンライン講義で果たしてうまく伝わるのか…など考えてしまい、つい起きて資料の確認をしてしまいます。
すると、今度は5時くらいになって眠気に襲われるのです。横になると、そのまま10時過ぎまで寝てしまいます。無理に起きると、今度は眠気とだるさに襲われるのです。
結局、午前中はぼーっとしてしまい、仕事の効率が落ちていると感じる日々です。夫からも嫌味を言われて情けない限りです。何か良い方法はありますか。

(一色)Kさんは、新型コロナで落ち着かないところに、慣れないオンライン授業の準備に追われ、睡眠障害に悩まされるようになったのですね。夫からも嫌味を言われてしまって、お辛い日々をお過ごしかとお察しします。
睡眠障害&ぐるぐる思考は、心の病の入り口でもあります。リセットして、悪循環から好循環へ流れを変えましょう。

新型コロナの影響で、在宅勤務になり生活リズムの乱れてしまった方も多いかと思います。生活リズムの乱れは「体内時計」の乱れになります。「体内時計」とは、朝がくると目が覚め、決まった時間にお腹が空き、夜になると眠くなるという、太古の昔より私たちの身体に備わっている24時間サイクルです。

この「体内時計」は、私たちの心身の健康に大きな役目を果たしています。この大事な「体内時計」を乱さないために一番大事なことは「睡眠」で、なかでも「朝日を浴びること」がポイントです。
睡眠リズムに大事な役割をはたしているのが「メラトニン」という睡眠ホルモンです。
「メラトニン」は、朝日を浴びてから約15時間後に「体内時計」の指令により分泌され、徐々に分泌量が増えて、その作用で深部体温が低下して、眠気を感じるようになります。

従って、朝日を浴びることは「体内時計」がリセットされ、活動モードになり、15時間後に「メラトニン」を分泌し眠るために大事なことなのです。
例えば、朝8時に朝日を浴びると、15時間後の23時に眠くなる感じです。朝日は、朝しかないですよね。

この季節は、5時過ぎには明るいので、Kさんは5時になったら眠るのではなく、カーテンを開けて、朝日を浴びるようにして欲しいです。
そして、寝る前の電磁波やブルーライトは、「メラトニン」の分泌を妨げますので、寝る前に、PCやスマホを触るのはやめましょう。

オンライン授業がうまくいくか心配ですが、日中時間を決めて仕事をするようにしましょう。悩みが夜も頭から離れない「グルグル思考」は脳を疲労させ、心の病の入り口です。朝日を浴びて「体内時計」をリセットし、好循環にもっていきましょう。

一色美佳(いっしき・みか)
看護師・産業カウンセラー・キャリアコンサルタント 看護師として急性期病院で約7年間勤務後、子育て期は、複数の企業で産業看護師として約13年間勤務し、現在は、大学の保健室で学生の健康相談をしています。

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